まず結論から
まず、文献の優先順位付け、適格性の提案、データ抽出、共同レビュー管理のどこを改善するか決めます。各製品が説明する出力をプロトコルと照合し、同じ難しい記録で試して、エクスポートした判断を確認します。ASReview、Rayyan、Covidence、Elicit、Gatsbiを対象に、AIの提案とチームの最終判断を区別する方法を示します。
押さえておきたい点
読む順番の変更と、以後の審査からの除外は別の判断です。
試行には難しい記録と、実際に扱う言語・ファイル・研究デザインを含めます。
提案、修正、理由、出典をエクスポート後も追跡できる運用を選びます。
本ガイドは Gatsbi が発行しており、自社製品も紹介しています。Gatsbi と他の製品を同じ作業基準で検討し、公開資料に基づいて説明しています。実機による比較試験の結果ではありません。選定前に最新の機能と利用条件をご確認ください。
プロトコルを検証可能なツール要件にする
必要な出力を区別します。優先順位付けは読む順番、適格性支援は採用・除外・保留の提案、抽出支援はフィールドや原文箇所を出力します。管理システムには担当、独立した判断、不一致の解決記録も必要です。一製品に複数機能があっても個別に確認します。
研究課題、適格基準、検索計画、レビュー手順を先に定めます。未確定ならシステマティックレビューの方法、方法上の背景はCochraneの検索・選択ガイドを参照してください。
例えば「読み込み済み記録を並べ替え、独立した人のスクリーニングと各判断の出力を維持する」と要件を書きます。入力形式、言語、画像PDFかテキストPDFか、担当者、必要な出力を添えると候補を絞れます。
| タスク | 必要な出力 | チームが決めること |
|---|---|---|
優先順位付け | 安定した記録IDとラベルを持つ閲覧キュー | スクリーニング停止方法の妥当性 |
適格性支援 | 基準ごとの提案、不確実性、理由 | 最終採否と不一致の解決 |
抽出支援 | 候補値、原文箇所、研究の文脈 | 研究・群・アウトカム・時点の対応 |
レビュー管理 | 独立した担当と判断、対立、エクスポート | 担当範囲と解決済み判断の承認 |
同じ要件で候補を比較する
表は2026年10月18日に確認した公開製品資料に基づきます。精度を実測した順位表ではありません。発行元のGatsbiも候補として、他社と同じ基準で扱います。
最初の2列で役割を確認し、最後の列を試行項目にします。未確認の項目は機能が存在しないという意味ではありません。現在のプランとアカウントで確かめてください。
各候補で、1記録の取り込みから最終判断、出力までを試します。保存、アクセス、保持、削除、外部処理の条件について、使用予定の資料をそのアカウントで扱えるか機関の許可も確認します。
| 候補/出典 | 説明される入力と出力 | 検討する場面 | 試行で確認すること |
|---|---|---|---|
ASReview LAB・順位付け | テキスト記録と人のラベルを使う能動学習。判断ラベルとプロジェクト状態を出力。 | 既存の文献集合で、人がラベルを付けながら関連文献を優先して読む。 | ラベル履歴、プロジェクトの復元、対象集合に適した停止方法。 |
Rayyan AI Reviewer・適格性支援 | 基準に沿ってタイトル・抄録を評価。AIは他のレビュアーの判断を参照しない。 | 基準ごとの提案をレビューに取り入れる。 | 難例、不一致処理、理由、出力、利用制限。盲検化したAI判断は人との同等性の証明ではない。 |
Covidence・特定の選択・抽出作業 | 記録やPDFを対象とする順位付け、一部の分類、抽出提案。 | 管理されたレビューの一工程を支援する。 | 対象デザインと言語。RCT分類器の公開評価は主に英語の生物医学文献。 |
Elicit・構造化レビュー | アップロード・検索した論文を、基準に沿う選択と構造化抽出へ進める。 | 適格基準と抽出項目を一つの流れで設定する。 | 原文位置、難例、保持される判断、出力。Systematic Review機能と探索的レポートを区別。 |
Gatsbi Reviewer・統合レビュー工程/発行元 | 候補研究、人による選択、PDFやZoteroリストの追加、抽出、レビュー草稿を説明。 | 人が整えた研究集合を抽出と草稿につなぐ。 | 基準別理由、独立審査、不一致、研究/報告ID、判断の出力。製品概要だけでは確認できない。 |
同じスクリーニング事例で試す
適格・不適格、情報の少ない抄録、曖昧な用語、対象言語とデザインを含めます。可能なら、AIの結果を見る前に予定した人の審査・裁定手順で参照判断を作ります。
図の教材では適格な20件中19件を回収し、再現率は95%です。全集合の性能や停止基準を示すものではありません。標本の構成と見落としの影響も検討します。
再現率95%でも、1件を見逃している
参照判定で適格とされた20件を表示しています。19件を検出し、1件を見逃しています。この試行での再現率は19÷20で95%ですが、文献集合全体での再現率は不明であり、スクリーニングを終了できる時点は決まりません。
学習用の例 · ツールの性能を示すものではありません
参照判定で適格とされた20件
- 19 検出
- 1 見逃し
この試行に限った再現率
19 / 20 = 95%
分母は、見逃した1件も含む、適格な参照レコード20件すべてです。
スクリーニングを終了できるか判断する前に、そのレビューと研究を見逃すリスクに即して支援の使い方を検証します。
次の架空の3記録は個別判断の例で、図の20件とは別です。P-02は年齢の記載がないだけで、不適格とは限りません。追加情報を取り寄せ、提案と修正を残します。
候補には同じ資料、基準版、参照判断を使い、失敗も含めて全実行を保存します。基準や設定を変えたら別実行として記録します。
実行情報:ID、製品と取得可能な版、日付、設定、基準版、担当。
記録ごとの情報:記録/出典ID、参照判断、AI提案、最終判断、理由、確認者、原文位置。
記入例:P-02、基準v1、参照は全文取得、提案は除外、最終は全文取得。理由は年齢記載なし。担当はチームで指定し、出典は抄録。不明項目は未決のまま残します。
| 記録 | 基準/参照判断 | AI提案 | 最終判断と理由 | 保存する根拠 |
|---|---|---|---|---|
P-01 | 成人の無作為化試験/全文取得 | 全文取得 | 全文取得:記載された基準に合う | 抄録、出典ID、基準v1 |
P-02 | 年齢不明/全文取得 | 除外:対象集団不明 | 全文取得:情報不足は不適格の根拠ではない | 抄録、年齢の欠落、確認者、修正理由 |
P-03 | 論説/除外 | 除外 | 除外:文献種別が基準外 | 出典記録と除外理由 |
分析に渡す前に抽出値を照合する
研究IDと報告IDを分けます。主報告と追跡報告が同じ参加者を扱う場合があるためです。各値には群、アウトカム、時点、統計量、単位、原文位置を付け、未報告・未測定・該当なしを区別します。方法はCochraneのデータ収集ガイドを参照してください。
架空の研究A・報告Aの表2では、12週時点の介入群平均が12点、対照群が15点です。AIが介入群を15とした場合、PDF中に15があることだけでは誤りに気づけません。見出しと群を照合し、提案15、修正12、出典位置、確認者、理由を残します。
ここで完了するのは抽出値の確認です。メタ分析のツールガイドは同じ架空の報告を使い、指定計算への適合性を検討します。転記の正しさと分析準備の完了は別の判断です。
エクスポートで判断を再構成できるか確かめる
全件を取り込む前に小さなプロジェクトを出力し、原本を保存します。同僚にアカウントや会話履歴なしで判断を再構成してもらいます。タイトルと最終採否だけでは理由、裁定者、基準版が欠けるかもしれません。
P-02を全文取得にした理由、基準版間の差、最終採用の根拠を説明できるか確認します。非ラテン文字、複数行の理由、関連報告も含め、欠落は本格利用前の課題として記録します。
選択・取得件数は作業中に保存し、最終参考文献から逆算しません。報告への使い方はPRISMA報告ガイドを参照してください。
基準記録:版、適用日、変更、理由、影響する判断。
選択記録:ID、段階、提案、人の判断、不一致、解決、確認者。
出典対応:記録IDから報告ID、確認後は研究IDへつなぐ。
実行情報:製品、取得可能なソフト/モデル版、設定、実行日、出力日。版が不明なら明記。
チームが検証できる構成を選ぶ
試行の結果で選びます。順位付きキューで足りる場合も、独立審査と不一致管理が必要な場合もあります。草稿作成に向く流れでも、所定の判断記録には別システムが必要かもしれません。
Gatsbi Reviewerなどの統合工程なら、独自の基準とP-01/P-02/P-03を使い、候補一覧、P-02の不確実性、欠けた論文の追加、抽出確認、エクスポートを調べます。これは提案する試行であり、Gatsbiが合格したという報告ではありません。
採用する用途、未解決の不足、記録管理者を決めます。基準、言語、機能、出力が変われば再確認します。最初の提案の速さだけでなく、準備・修正・確認の作業量も比較します。
| チームの目的 | 評価する構成 | 本格利用前の条件 |
|---|---|---|
記録の読む順番を付ける | 順位付けツール+人の選択工程 | 安定ID、ラベル保持、復元、有根拠の停止方法 |
独立レビュアーを調整する | 必要な担当割当・盲検化・不一致処理を備えるシステム | 適切な人に判断が見え、不一致と理由を出力できる |
整理済み研究から草稿を作る | 選択・抽出・起草をつなぐ工程。Gatsbiも候補 | 難例を確認でき、出典・修正・必要判断を製品か継続管理する補助記録に残せる |
よくある質問
どのツールから試すべきですか?
不足する出力が順位付きキュー、基準別提案、確認済みデータ、共同審査の判断のどれかを特定します。その役割を説明する候補を同じ記録と出力確認で比較します。機能数の多さだけでは判断できません。
AIを2人目のレビュアーにできますか?
別の判断を出す機能や人のラベルを見ない機能があっても、独立した人の審査と同等とは証明されません。必要な方法に従い、用途を検証し、不一致の解決担当を決めます。
意味検索だけでシステマティックレビューを行えますか?
探索や補助検索には役立ちます。十分かどうかは課題、情報源、再現可能な戦略、方法によります。関連論文が見つかることは適格研究を網羅した証拠ではありません。
自動化はどう報告しますか?
タスク、製品と取得可能な版、設定、判断に使った時点、検証、人の確認・上書き方法を説明します。保存した判断と件数で裏づけます。
出典・参考資料
方法の詳細、適用範囲、最新情報は原典をご確認ください。
- 研究の検索と選択Cochrane
- データの収集Cochrane
- ASReview LABの資料ASReview
- AI Reviewerの資料Rayyan
- 自動化の計画と報告Covidence
- Elicitのワークフロー選択Elicit
- PRISMA 2020チェックリストPRISMA
- Gatsbi Reviewerの製品ワークフローGatsbi · 発行元の製品資料